映画「チャッピー」

    配給会社ソニーピクチャーズの対応に避難集中の為、何かと話題の映画を鑑賞。

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  カットされるであろう場面は想像出来るし、当たり前にカットされるべきでは無いのだけれど、「そんなら観に行かねぇ!」って人がおるのは大変勿体無い事です。

    私的に面白い映画の条件とは、

・物語の時間的、内容的な収束と反比例して、個々の感情が複雑化して行く事。

と、思うのですが、見事に満たしてくれましたよ。ありがとう。

    過去のロボ映画、アニメへのリスペクトを感じさせるディティールを下地にアクション要素を絡ませながら、人間の強欲、ロボットの倫理問題、更に家族愛にまで言及しようとするのです。
    一番の強欲はブロムカンプ監督その人に間違いありません。
   それ所以に、全てを満足に描ききるには時間が足りなかったかもしれませんが、各テーマの配分が均等だった事で見事に補完されており、監督の才能を確信するところです。

   ケチをどうにかして付けるとすれば、

「毎度毎度、エピソード0を作るんじゃねぇ!その後が気になるじゃねぇか!」

って所でしょうか。
ある意味褒めてしまっていますが。

    ツァラトゥストラに抗い、新しい世界を彼等は見出すのだろうか?いや、最初から抗う意識などないのだから既に...